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2015.02.23 Monday

The 5 Day Art Challenge on Facebook:2day「cloud」

【The 5 Day Art Challenge on Facebook】
【3×5 challenge】2日目

facebookで流行りの(?)「3×5 challenge」に
ガラス作家の高木基栄さんからご指名頂きました。
「3×5 challenge」は指名された作家が
五日間に3点ずつ作品をアップしていくというものだそうです。

今日は2日目「cloud」シリーズについてです。

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アーティストステイトメント(作品宣言文)
誰しもノートやメモの隅っこにぐるぐると渦巻きを描いたり
囲いを塗りつぶしたりしたことがあります。
それらは誰かから教わる物ではなく、
また特別な物でもない万人共通の普遍的な記号であり、
一種のミームとしてフラットな価値のものであると考えます。
またミームは個々から生まれた情報が伝達することによって普遍化し、
常に個々から情報が落とし込まれることで無限に蓄積していきます。
この普遍的な記号達を画面上で再構成し、
既視感と隣り合わせの独自の模様を描くことで
人々の潜在意識とシンクロニシティ(共時性)について考察しています。
2015.2
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1日目には全作品のベースとなる
ステイトメントについての解説と
「うみ」シリーズについてお話しました。

「うみ」シリーズはミームの具現化を中心とした作品ですが
「cloud」では人の事物に対するベクトルの違いについて
考察する作品シリーズです。





「cloud」という英単語は
雲、大群、集団などの意味で
昨今ではIT用語としてクラウドコンピューティングの意味合いを持ち
ビッグデータの活用において”情報の蓄積の場”なとっています。

このことから「うみ」シリーズの延長線上にあるモノですが、
対して「cloud」は情報の蓄積や受け取り方の
ベクトルの差についての考察です。
またそのベクトルの差異は
アフォーダンスであるとも言えるのではないでしょうか。

ベクトルとは大きさ(または長さ)と向きを持った量の事ですが
私の作品ではこの”量”のことを”情報”と置き換えています。
情報は物理的な量を備えてはいませんが
広義の意味として便宜上「ベクトル」という言葉を使います。

またアフォーダンスとは知覚心理学者のギブソンが提唱した
環境が動物に対して与える”意味”のことで
「与える、提供する」という意味の「afford(アフォード)」という
単語から作られた造語です。
「この腐敗したリンゴは食べられるか否か」において
人間にとっては「食べられない」とアフォードするのに対して
別の生物に取っては「食べられる」とアフォードすることがあるという
環境(または物など)が内包している情報のことです。
よく例に出されるのが引き出しの取っ手や障害物についてです。
引き出しの取っ手は形状によって「引く」か「押す」かなどを
アフォードすることが出来ます。
また、高さのあるハードル(障害物)はくぐることをアフォードして
低いハードル(障害物)は跨ぐことをアフォードしますが
それらは受け取る側の体長に大きく左右されます。
(ざっくり説明したのですが大体そんな感じ)





上記で例に出した障害物のように同じ高さの障害物
でも受け取る側の都合によって引き出される情報は異なり
別の情報はシャットダウンされますが
モノは常に複数の情報を内包しています。

ある事物に対して受け取る側の印象は千差万別で
そのモノが持つアフォーダンスも様々です。
ミームによって形成されている受け取る側の環境や
それぞれの文化によって多少の差異があり
ひとつの事物に対して複数人が同じ印象を作り出すとは限りません。
しかし、そこにある事物はひとつであり
その事物に対して様々な価値観の情報が蓄積しています。

以上のことを踏まえて「cloud」についてです。

今回の3枚の作品写真を見て頂いて”何に見えるか”が
ベクトルやアフォーダンスについての考察で
重要なことだと考えています。

私の意図としては
・雨雲(下方向、または自由落下の無作為なベクトル)
・キノコ雲(上方向、または爆発的で人為的なベクトル)
・森林(鎮座、静止、もしくは横方向、または自発的なベクトル)
といったそれぞれのベクトルのダブルミーニングとなっています。
またこれら3項目もそれぞれベクトルを少なからず内包します。
例えば雨雲は上昇気流(上方向)の産物であったり
キノコ雲も熱量から発生する上昇気流とは別に
全方向へ拡散する力も同時に発生しています。

作家が「受け取る側が自由に受け取って欲しいです」
なんて言っていたりするのをよく耳にしますが、
それと一線を画するのは
受け取る側の”自由”に選択肢を設定している点です。

「何かに見える」のではなく「何かに見せる」という意図が
この作品の形にはあります。
もちろん別のものに見えてもかまわないのですが(たとえばブロッコリーとか)
それこそ受け取る側の自由であって
作家(私)の意図を無視するものではないものと思います。





これらをまとめますと
ミームから引き出される情報のベクトルの差異が
アフォーダンスの違いとなり、
アフォードされた側の行為行動が
事物へフィードバックされることで双方向性を生み、
再び情報が蓄積されてミーム化していく循環の様を描いたものです。

集団(cloud)が蓄積してきた情報を
個人が引き出して活用し、それがまた集団(cloud)の中へ経験として
蓄積されることでミームの進化を促して行くのです。

明日は3日目「モノ」シリーズについてです。

4日目:キラコシリーズ
5日目:SPECIMENシリーズ
といった感じでやって行きたいと思いますので
どうぞお付き合いくださいませ。
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