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2015.02.24 Tuesday

The 5 Day Art Challenge on Facebook:3day「モノ」

【The 5 Day Art Challenge on Facebook】
【3×5 challenge】3日目
facebookで流行りの(?)「3×5 challenge」に
ガラス作家の高木基栄さんからご指名頂きました。
「3×5 challenge」は指名された作家が
五日間に3点ずつ作品をアップしていくというものだそうです。

今日は3日目「モノ」シリーズについてです。

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アーティストステイトメント(作品宣言文)
誰しもノートやメモの隅っこにぐるぐると渦巻きを描いたり
囲いを塗りつぶしたりしたことがあります。
それらは誰かから教わる物ではなく、
また特別な物でもない万人共通の普遍的な記号であり、
一種のミームとしてフラットな価値のものであると考えます。
またミームは個々から生まれた情報が伝達することによって普遍化し、
常に個々から情報が落とし込まれることで無限に蓄積していきます。
この普遍的な記号達を画面上で再構成し、
既視感と隣り合わせの独自の模様を描くことで
人々の潜在意識とシンクロニシティ(共時性)について考察しています。
2015.2
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1日目は「うみ」シリーズ
2日目は「cloud」シリーズ

そして3日目の今日は「モノ」シリーズについてです。

作品全体のコンセプトを踏まえた上で
今回のシリーズについてお話しますので
よろしければ1日目、2日目の記事もご覧下さい。





「モノ」シリーズでは現在動物を中心に描いていまして
「動物を描いて欲しい」とご依頼を頂いた場合は
ほぼ全てがこのシリーズ内に組み込まれています。

しかし、なぜこれらのシリーズが「動物」シリーズではないかというと
今後、無機物や投影図に派生して行く予定だからです。
派生した先でシリーズ名が分岐していき
各々の中心となる軸を形成するまでは
ひとくくりに「モノ」として扱っています。
(未発表ではありますが投影図の試作品はあったりします。)





さてこの「モノ」シリーズは「cloud」シリーズで述べた
”ベクトル”の違いを人々の”視点”の違いとして
具体的に分かりやすくしようとする作品群です。

動物に対する人々の印象はとても分かりやすくバラバラです。
「可愛い」「怖い」「綺麗」「気持ち悪い」「おいしそう」など
様々な受け取り方があります。

食文化として食べられている動物に対して
別の文化圏の人々がそれを可哀想に感じ
食べる人たちを野蛮扱いしたりするようなことは
その最たるところではないでしょうか。

私は羊を良く描きますが
これは作品の絵柄との相性が良いということと共に
この環境によるアフォーダンスの違いが
とても分かりやすい動物だと感じているからです。

・キャラクターとしての羊
・食物としての羊
・ウールとしての羊

このようにざっくりとだけでも視点の違いが分かりやすいのですが、
例えば飢餓状態にある時には
羊を見てもふもふしてて可愛いから撫でたいという判断よりも
食べられるか否かという判断が勝ることがあるでしょうし、
暖かなウールも灼熱の太陽の下では暑苦しいものです。
これらは羊の持つアフォーダンスです。
アフォーダンスは受け取る側の環境で変化するということが
2日目の「cloud」の解説よりも分かりやすいかと思います。

繰り返しになりますがアフォーダンスとは
環境が動物に与える意味や価値のことですが
その意味は蓄積された情報から引き出されることで表出します。

すこし補足ですが、アフォーダンスは
環境が動物に対して刺激を与えることで認知されるものではなく
動物側が自身の経験値に基づいて得られる情報のことで、
リンゴ側が「私は食べられますよ」と訴えかけるのではなく
動物側が「この果物は食べられる」という情報を
自身の環境や経験から引き出してきます。
「afford(与える)」という言葉から少しややこしいのですが
あくまで受け取る側のアクションです。

もちろん環境が刺激を動物に与えることで認知される
知覚心理学的な認識のされ方もあるかとは思いますが
私の作品の意図する部分ではないというだけのことで
私自身がそれを否定するものではありません。

閑話休題





人が経験に基づいて情報を引き出してくる情報源は
ミームにあり、羊を食べるかという判断は
羊を食べたことがあるかという経験からではなく
動物を食べられるかという根源的な情報に行き着きます。

そこでまた「どうやって捕獲するか」「毒は無いか」
「調理法はどうするか」「保存法はどうするか」などなど
さまざまな情報がミームから引き出されて行きます。
そしてそのミームから引き出される情報が
各々の文化や環境によって異なるのです。

寿司屋に横たわっているイワシと
水族館で泳ぐイワシは同じイワシという魚ですが
環境によって意味が異なります。
(私は水族館の魚を「美味しそうだな」とも思いますけど…)

このようにモノを認識するということは
そのモノが持つ(モノに持たせている)様々な情報の中から
環境に合わせて情報を取捨選択していきます。
その様は正に(私には)情報に覆われたような姿で写り
ミームを纏った状態を視覚的に描いたのが
「モノ」シリーズというわけです。

蛇をカッコいいと感じるかカワイイと感じるか
気持ち悪いと感じるかということも
様々な情報が複雑に入り組んで見えているものだと思います。

明日は4日目「キラコ」シリーズについてです。
明後日の5日目には最新シリーズの「SPECIMEN」です。
いやーコレらも長くなりそうですな(笑)

あと2日、どうぞお付き合いくださいませ。
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