<< The 5 Day Art Challenge on Facebook:3day「モノ」 | main | The 5 Day Art Challenge on Facebook:5day「SPECIMEN」 >>
2015.02.25 Wednesday

The 5 Day Art Challenge on Facebook:4day「キラコ」

【The 5 Day Art Challenge on Facebook】
【3×5 challenge】4日目
facebookで流行りの(?)「3×5 challenge」に
ガラス作家の高木基栄さんからご指名頂きました。
「3×5 challenge」は指名された作家が
五日間に3点ずつ作品をアップしていくというものだそうです。


今日は4日目「キラコ」シリーズについてです。

------------------------------------------------------------------------
アーティストステイトメント(作品宣言文)
誰しもノートやメモの隅っこにぐるぐると渦巻きを描いたり
囲いを塗りつぶしたりしたことがあります。
それらは誰かから教わる物ではなく、
また特別な物でもない万人共通の普遍的な記号であり、
一種のミームとしてフラットな価値のものであると考えます。
またミームは個々から生まれた情報が伝達することによって普遍化し、
常に個々から情報が落とし込まれることで無限に蓄積していきます。
この普遍的な記号達を画面上で再構成し、
既視感と隣り合わせの独自の模様を描くことで
人々の潜在意識とシンクロニシティ(共時性)について考察しています。
2015.2
------------------------------------------------------------------------





1日目は「うみ」シリーズ
2日目は「cloud」シリーズ
3日目は「モノ」シリーズ


そして4日目の今日は「キラコ」シリーズについてです。


今回も作品全体のコンセプトを踏まえた上で
今回のシリーズについてお話しますので
よろしければ1日目、2日目、3日目の記事もご覧下さい。


さて自称ではありますが、私の代表作というか
私といえばというくらいの存在になりつつあるキラコについてです。
長くなったので「キメラキラコ」については述べていません。


これまでのシリーズでも上手く説明出来ていないところが
多いとは思うのですが、
キラコシリーズについてはおそらく極端に口下手になると思います。


もの凄く長くなってしまったので
いくつかの項目に分けてお話します。

■キラコのテーマ「シンパシー」と「感情のミーム」について
■キラコの名前について
■キラコの目と手について
■キラコの表情について


--------------------------------------------------------------------

■キラコのテーマ「シンパシー」と「感情のミーム」について

大学時代は「人の感情」をテーマに絵を描いていましたが
あまりにも漠然としすぎていてなかなか的を射ないものでした。
卒業直後にこれでは駄目だと感じ、
改めて人の感情とは何かを考え直す為に
共感覚や集団的無意識について学び直し
「ミーム」に辿り着いたという経緯があります。


人は互いに完全に分かり合うことは不可能です。
そんな分からない者同士でどうやって人は人に意思を伝えられているのか。
そこにあるのは「シンパシー(共感)」であり、
集団的な情報の蓄積の場(ミーム)を共有していることで
近似した個々の経験と感情を引き出し
相手のことを理解していると感じることが出来ます。


そこで視点を変えれば「シンパシー(共感)」を利用して
「人の感情」という漠然としたものを
もっと明瞭に見ることが出来るのではないかと考えました。
そして「シンパシー(共感)」を引き起こすために
自分自身を率直に描くことにしたのです。
その共感によって引き起こされる感情こそ”人の感情”そのものです。
キラコは私の分身でありながら同時に誰かの分身であり、
「感情のミーム」とも言い換えることが出来ると考えています。


またその引き起こされた感情は
私の作品に込めたそれとは完全に別物であり
場合によっては真逆の感情を引き起こすことがあります。


恋愛話なんかは非常に分かりやすいかと思うのですが、
恋愛相談をしている本人はこの世の終わりかのような悩み方をしている一方
聞いている側は「うんうん、あるある」という気持ちの中に
好奇心などのわくわくした感情も同時に引き起こされます。
また別の人は嫉妬や妬み等が引き起こされることもあるでしょう。

同一の事象に対して各々のベクトルが異なるわけです。
このミームから引き出される情報のベクトルの違いという点は
他のシリーズと共通しているところです。





--------------------------------------------------------------------
■キラコの名前について

キラコの前身となる「アキラコ」という作品群がありました。
これは上で述べているようなシンパシーなどは全く意識していない頃に
私が私の為にストレスの発散として描いていた”自分自身”でした。
いまのキラコとは違い、もっとやせ細っていて目のギラついた
少し不気味な風貌でした。


そしてシンパシーを意識して、改めて自分自身を描くにあたって
やはり「アキラコ」という名前を捨てられず、
それでも「アキラコ」とは一線を画す存在として
また私(アキラ)でありながら私(アキラ)でない存在として
「ア」を取った「キラコ」となりました。
(キラキラした目から、というダブルミーミングもあります。)

--------------------------------------------------------------------

■キラコの目と手について

「目は口ほどに物を言う」という言葉がありますが
私はそれ以上に「手」が人の心を表すと考えています。
緊張とともに手は強ばりますし、
緊張の緩和や興奮によって手が良く動きます。
心理学でも握り拳や腕組みに
人の心を見出すようなことが多くあります。

手を描くことで心の動きは十分に表現できると考えていて
それと同時に「目」が非常に邪魔になると感じています。
ですから、只でさえ画面上での主張の強い「目」を
ミームの中にある記号を用いて描くことで
画面(絵)の中に沈み込むようにしてあります。

目がこういった形で在ることの方が主張が強いと
たまに言われたりするのですが、
実際キラコの目を「黒目と白目」のある人の目に近づけると
もの凄い存在感で主張し始めるのでやはり邪魔です。

白目はコミュニケーション能力を高める為に発達したと言われており
人間のように白目の在る動物はほとんどいません。
「目は口ほどに物を言う」というのが
ただの諺ではないということもよくわかります。
ただし、目は生命力を表現する時に非常に重要でもあるので
キラキラした目を表現する為にこの記号となりました。





--------------------------------------------------------------------


■キラコの表情について

キラコには基本的にあからさまな表情はありません。
キラコでシンパシーを引き起こす際には
様々な表情を複合的に描く必要があると考えています。


能面は下から見ると泣いて見え、上から見ると笑って見えます。
「ひとつの能面の表情が多様に変わる」ことについて、
2012年に東大と明大が研究で「情動キメラ」が原因である
という発表をしました。
能面の顔のパーツがそれぞれ異なる情動を表現していることから
「情動キメラ」と名付けられたようで、
主に口の形状によって複合表情が作られているそうです。

かの有名なモナ・リザも
微笑んでいるようでいながら
どこか寂しそうな表情をしていますが
これもキメラ的複合表情と言えます。


これらのような微妙な表情を目標にしてキラコの顔を描く理由は
先に述べたシンパシーのベクトルの違いを引き立たせるためです。
笑っているような泣いているような
鑑賞者のシンパシーに応じて表情を変えるキラコを描きたいと思っています。
また可愛さと同時に不気味さを兼ね備えていることで
より複雑なシンパシーを引き起こせるものだと考えています。


キラコを実際部屋に飾って下さっている方から
「今日のキラコは笑っている、昨日のキラコは泣いていた」というような
日によって表情の変わるキラコを感じてもらうことがあり
意図している部分が少しでも出せているのかなと感じます。。



--------------------------------------------------------------------
■最後に

私は自分の気分や気持ちを
誰かへ言葉にするのがとても苦手です。
感情の起伏や感受性は強い方だと思うのですが
それを言葉にすると出てきません。
その代替的手法が幼い頃から絵を描くことで、
言葉よりも柔軟で直感的に表現できる方法でした。

そういう意味でもキラコは私にとって特別な作品となってくれています。

自分の感じていることが伝わっているかということよりも
自分の感じていることが表現できているか
という事の方が私にとって重要なようです。
(このへんものすごく自己中心的な気がします。)
コメント
コメントする








 
この記事のトラックバックURL
トラックバック
Calendar
     12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930
<< June 2018 >>
ツイッター
Selected Entries
Categories
Archives
Recent Comment
Links
Profile
Search this site.
Others
Mobile
qrcode
Powered by
30days Album
無料ブログ作成サービス JUGEM